「をかし」Vs「あはれなり」
バッハも ショパンも ええなぁ・・・
でも 桑田圭祐にも 谷村新司にもシビれてる

『 愛 』

2014年6月29日 言語
『 愛 』

『 愛 』 は「心を引きずって歩く」の意をもった会意文字です。

「愛しい」
『 心が痛くてつぶれそうな 』 この抽象的でせつない気持ちを、大和言葉は [ をし ] 一言で表しています。
その [ を ] に漢語の[ 愛 ] を当てて[ 愛(を)し ] とし、それに「とっても」という意味の [ いと ] を付けて [ いと愛(を)し ]。 

さらに、平安時代に単一の形容詞 [ いとほし ] と発達し、文語として固定化されていったようです。
口語の[ 愛(いと)おしい ] [ 愛しい ]という形容詞になるまでには1000年以上の歴史があります。
「冷める」と「冷える」
普通に使って、間違えそうにないこの二つ。
では具体的にどう違うのだろうか。

【 文 例 】
「 私は、彼に対しての気持ちが冷めてきた 」
「 私は、あの人を冷えた気持ちで見ている 」

【 解 釈 】
[ 冷める ] 熱いものが常温になる。熱気を失う。
[ 冷える ] 常温がさらに冷たくなる。冷淡になる。

お茶を勧められ・・・、
「(お茶が)冷めないうちに、どうぞ 」 と出されたことはあるけれど・・・
「(お茶が)冷えないうちに、どうぞ 」 と言われたら、どんなお茶やねんって、ツッコミを入れてしまう♪


あゝ無情

2014年6月27日 言語
あゝ無情
あれは・・・中学校三年の時の国語の試験。
文学史の問題で『あゝ無情』の作者は誰かというものやった。
レ・ミゼラブルの作者がヴィクトル・ユーゴーやということは憶えていた。
しかし『レ・ミゼラブル』の日本語訳が『あゝ無情』やということを知らんかった。
そこでぼくは考えに考えた挙句、苦肉の解答を書いて提出した。

『あゝ無情』の作者・・・「アーム・ジョー」

先生に無茶苦茶ウケた。  
ウケたけど×やった。あゝ無情。

EXAMS

2014年6月27日 言語
EXAMS
【問い】さて、次の文章の間違いを正して下さい。

『 開封後は早めにお召し上がりください 』




【解答】
 
『 開封後は早めに召し上がってください 』

※尊敬語「召し上がる」に丁寧語「お」を付ける使い方はありません。
一流メーカーはこんな言葉遣いにも心を配っています。

参考:蛇蔵&海野凪子著【日本人の知らない日本語】

2014年6月26日 言語 コメント (4)
嘘
 《 嘘も方便 》という言葉がある
方便のためには 時には嘘を尽かねばならないこともある*広辞苑*
…ということらしい 



 この《 方便 》というのがよう解からへん
解からへんはずや 仏教用語やもん

 方便…衆生を教え導く巧みな手段
真実の教法に誘い入れるために仮に設けた法門*広辞苑*
つまり 方便とは 坊主が民衆を欺くために用いる《 詭弁 》のことや

《 嘘も方便 》とは 多少の嘘も 人付き合いの円滑の手段として許されるという坊主の詭弁、
と言うか定義やな
ちょっと違うけど、英語の White lie(悪意のない嘘)に近いかも知れんゎ  
が まあしかし 嘘は出来るだけつかん方がええと思う
多用すると虚言癖に間違えられるやろし、法螺吹(ほらふき)と言われそうやもんな



 ところで…「嘘をつく」と「騙(瞞)す」とはちょっと違うと思うねん
両方とも意識的に事実に反することを言うことに違いないんやけど、
その心根と目的が 多少違うように思う
「嘘をつく」…優しいこころから生まれたもので 笑って済ませられる
「騙(瞞)す」…利害を目的としたもので 遺恨が生まれる



 関西人同士では『 ウソォ~! 』を会話の最中によく挟んで使う
たわいもない会話では 嘘は潤滑油として大事な役割を持っている(場合もある)
かわいい シャレた嘘でいい人間関係を作ろうやないか
これは漢字か「〆」
 「 凹 」 「 凸 」 「 卍 」 これらは漢字です。 
書き順もちゃんとあり漢検では二級として扱われています。
漢字という限りは画数も部首もなければ成り立ちません。
「 凹 」も「 凸 」も五画で部首は 凵 (はこがまえ)。
「 卍 」は六画で部首は 十 (じゅう) です。

 では 「 〆 」 はどうなのか・・・。
読みは 「 しめ 」 であり、「 封 」 の草書体から生まれたといわれていますが、定かではありません。
しかし、草書体から生まれたものであるなら、平仮名と同じ扱いになるので部首がありません。
部首がないということは、漢字ではないということになります。
あえて 「 〆 」 の所属する部首を探すとすれば 「 ノ (はらいぼう) 」 となりますが、
今度は画数が決まりません。
では一体これは何の文字なのか・・・。 
調べてみると 「 〆 」 はJISで 「 特殊文字 」 の記述記号に属していました。
漢字ではないので 「 〆 」 は漢和辞典に載ってなく 「 ¥ 」 「 ℃ 」 「 % 」 と同じ扱いでした。

 もうひとつ 「 & 」 は何なのか・・・。
これを 「 アンパーサンド 」 と読める人は少ないようで、 ラテン語のETに由来するといわれています。
これも調べてみましたが、普通の英語辞書には載っていませんでした。
JISではアルファ ベットとしては扱わず、「 特殊文字 」 の一般記号としています。


「ひとさしゆび」
 手にしていた雑誌の記事の中に、
「人指指」と書かれてるのが目につきました。

 これは普通なら「人指し指」と「し」の送り仮名を付けて書きます。
しかし[動詞+名詞]で複合語になった場合、送り仮名を省略することが多い。
「受け付け」→「受付」・「締め切り日」→「締切日」・「荷受け人」→「荷受人」等がそうです。
だから表記上で「人指し指」を「人指指」としても間違いではありません。

 しかしこの「人指指」は「ひとさしゆび」とはなかなか読み難い。
それよりも「人差指」と書いた方が素直に「ひとさしゆび」と読めます。
一体これはどういうことでしょうか・・・。 
調べてみました。



 指で方向を示す場合に使われる動詞「さす」の漢字は「指す」です。
にもかかわらず、「ゆびさす」という動詞を辞書で引くと、「指差す」となっており「指指す」ではありません。
これは[訓+音]で同じ漢字が繰り返された場合、紛らわしくなるのを避けようとする意識が日本人に働くためだと思われます。
ならば「ひとさしゆび」は「人差し指」または「人差指」ではなくてはいけないことになるはずなんです。

 そこで、あちらこちらの国語辞典を調べてみますと、「人指指」は見当たりませんが、「人さし指」「人差し指」「人差指」はありました。
どうやら現在のところ、「ひとさしゆび」の漢字は未確定で「人さし指」と書くのが一番無難なようです。

 この雑誌の原稿の編集者は、パソコンの文字変換を頼りに、書き上げたのかも知れませんね。

※足の第二指も、なんで手と同じように「人さし指」やねん!
足の指で人を指さへんのに・・・などと疑問が限りなく湧いてきます。
「うれしい」と「たのしい」
 こころ弾む気持ちが訪れた瞬間を「うれしい」と言い、
その喜ばしい気持ちが長く続いた状態を「たのしい」と言う。

「うれしい」が たくさん たくさん訪れても、決して「たのしい」とはならない。
たったひとつの「うれしい」が、長く長く続いている心のありさまを「たのしい」と言う。

「したたか」と「すこやか」
 その昔、「したたか」と「すこやか」は同義に扱われ、
同じ漢字「健」を用い、「健(したた)か」「健(すこ)やか」と表していた。
いつのころからか、これが同義ではなくなってきた。
それは「したたか」が「一筋縄でいかぬ狡い」の意味を持つようになったからである。
同義でなくなったので、当てる漢字も変わってきた。
現在の口語では「強(したた)か」「健(すこ)やか」と、違う漢字を当てて書くことになっている。



 この間までの世の親は、子に「健やかに育って欲しい」とは願ったが、決して「強かに育って欲しい」とは思わなかった。
ところが近年、「強か」でないと生きてゆけない世の中になってしまった。
今の世を生き抜くためには、わが子よどうか「強かに育って欲しい」と願う親も少なくないかも知れない。
おざなり=その場かぎりに、いい加減に物事をするさま。 
      いい加減ではあるけれど一応はする。 
      漢字は「御座なり」です。 

なおざり=無視してほうっておき注意を払わないさま。かりそめ。おろそか。
      漢字は漢語の「等閑」を当てていますが、漢字で書くことはまずありません。
      歴史的仮名遣いは「なほざり」で「直+ざり(打ち消し)」と表します。
 
【使用例】:「おざなりな謝罪の言葉」「災害対策がなおざりにされている」


同じ平仮名のパーツで配列が違うだけ、意味もなんとなく似ているので間違って使ってしまう。
でも、(する)(しない)まったく逆のこの二つ。 



 あちらこちらのブログ記事や公開日記を読ませて頂いて感じたことです。
SNSにおける特有な表現なのかどうなのか・・・
「~ですよね」という言葉をよく見かけます。

A. Do you think(that)+文? 
「~をどう思いますか」相手の意見を訊く疑問文。

B. Don’t you think(that)+文? 
「~だと思いませんか」相手に同意を求める文。

 文の内容(自分の考え)に自信がある場合はBを使います。
そして「そうです。その通りです。私もそう思います」という同調を求めています。
英語圏の人ならともかくとして、日本人はBの文に「いいえ、私はそうは思いません」となかなか言えない人種のようです。
「~ですよね」はまさにBの文章です。
ところが自分がいざ記事やコメントを書く場合、無意識に「~ですよね」と書いていることに気が付きます。
これを読んだあなたも、そうですよね。


雑 草 (2)

2014年6月18日 言語
雑 草 (2)
 まったくの自然の山野では見られず、人の生活圏内に自生する。
たとえば人が道をつけるとそこに出現する。
家を建てるとその周りに根を下ろす。
 成育する環境はきわめて特殊で、水の涸れた所、やせた土壌、日照りの場所を好む。
 人は邪険にするが、むこうが人と関わりを持ちたがる草を「雑草」と呼び「野草」と区別している。
特に何の取り柄もないものと見なされているだけ。
繁殖力が強いので希少価値がないだけ。
見た目が雑で癒やされないと思うだけ。
美しさに乏しい、人がただそう思うだけ。
「だけ」が多過ぎるだけ。
徳・智・仁・勇

徳は得 智は値なり 
仁は人 勇は優なり

四字作語

2014年5月9日 言語
四字作語
「 どうしろと言うんだ! 」

これを関西弁で言えば「 どうせぇ~ちゅうねん! 」
この間、これを表わして 【 動静中年 】 という四字作語があることを知った。
意味は・・・今、動けばいいのか、静かにじっとしていればいいのか、思案する中年のことだという。



 こういう四字作語を考えてみたがどうだろう。 【 同棲中年 】
意味は・・・共同生活しているまだまだ現役の、中年男女のこと。
「 ねえ、わたしたち結婚するの? しないの? 」
「 どうせぇ~ちゅうねん! 」